2017 エベレスト街道トレッキング
はじめに
今回はロアードルポを計画したが直前に現地空港の舗装?整備が当初の予定では9月1日から使用できるとのことが
9月15 日にずれ込むとの情報で①山越えにするか、②他の地域に変更するかを迫られた。
①の山越えを場合に歩行日程を6日増やさねばならなく、予備日が無くなり既に購入してある日本からカトマンズへの
航空券 を買い直さなければならず、この場合は格安eチケットなのでキャンセルできず7万円を捨てることになり、
新たに13万円 払って 購入することになるので断念することにした。
②の他の地域はラウンドアンナプルナやマナスル、エベレスト街道を候補に検討したが「やっぱりエベレスト」との想い
もあり期間と費用がほぼ同じルートを選んでエベレスト街道に決めた。
記録
日程 :日本出国から帰国まで30日、うちトレッキングは21日間であった。
月/日 | 行 程 | 歩行時間 | 最高標高 | 宿泊地標高 | |
2/8、9 | 一ノ倉までスノーハイクング mikko、furu、さち、ucon参加 | ||||
5/ 8 | 丹沢檜洞丸 mikko、furu、popo、さち、ucon参加 | ||||
8/24,25 | 富士山 furu、popoさち、ucon参加 | 3740 | |||
1 | 9/ 6 | 羽田⇒バンコク | ー | ||
2 | 7 | バンコク⇒カトマンズ泊 | ー | 1300 | |
3 | 8 | ルクラ便が霧で飛ばず14時まで空港で待機したが欠航となりタメルまで戻った。 カトマンズ泊 | ー | 1300 | |
4 | 9 | カトマンズ⇒(飛行機)⇒ルクラ→(歩行)→パクディン泊 | 4:00 | 2700 | |
5 | 10 | パクディン→ナムチェバザール泊 | 7:30 | 3450 | |
6 | 11 | 高度順応日(ナムチェからエベレストビューホテル→クムジュンを回るハイキング) ナムチェ泊 | 6:20 | 3780 | 3450 |
7 | 12 | ナムチェ→テンボチェ泊 | 6:35 | 3860 | |
8 | 13 | テンボチェ→パンボチェ泊 (洗濯などして休養) | 2:50 | 3930 | |
9 | 14 | パンボチェ→ディンボチェ泊 (近くの丘に順応ハイキング) | 3:25 | 4510 | 4410 |
10 | 15 | 高度順応日(チュクンへハイキング) ディンボチェ泊 | 8:20 | 4830 | 4410 |
11 | 16 | ディンボチェ→ロブチェ泊 | 6:20 | 5000 | 4910 |
12 | 17 | ロブチェ→ゴラシップ泊 (カラパタールに登る) | 9:05 | 5640 | 5140 |
13 | 18 | エベレストBCへハイキング ゴラシップ泊 | 5:05 | 5360 | 5140 |
14 | 19 | ゴラシップ→ゾンラ泊 | 8:05 | 4830 | |
15 | 20 | ゾンラ→チョラパス→デュラナ泊 | 8:15 | 5368 | 4700 |
16 | 21 | デュラナ→ゴーキョ泊 | 3:15 | 4850 | 4790 |
17 | 22 | ゴーキョピークへハイキング ゴーキョ泊 | 5:40 | 5357 | 4790 |
18 | 23 | ゴーキョ→ドーレ泊 | 7:15 | 4110 | |
19 | 24 | ドーレ→クムジュン泊 寺の雪男の頭の毛皮を見物 | 7:50 | 3780 | |
20 | 25 | クムジュン→ターメ泊 | 7:25 | 3800 | |
21 | 26 | ターメ→コンデ泊 | 9:25 | 4200 | 4150 |
22 | 27 | シェルパピークへハイキング コンデ泊 | 4:40 | 4550 | 4150 |
23 | 28 | コンデ→パクディン→ルクラ泊 | 9:20 | 2840 | |
24 | 29 | ルクラ⇒カトマンズ泊 | ー | 1300 | |
25 | 30 | カトマンズ泊 旧市街や旧宮殿など見物 | ー | ||
26 | 10/ 1 | カトマンズ泊 ガイド(ドルジ)宅を訪問した。 | ー | ||
27 | 2 | カトマンズ泊 休養 | ー | ||
28 | 3 | カトマンズ泊 休養 | ー | ||
29 | 4 | カトマンズ⇒バンコク | ー | ||
30 | 5 | バンコク⇒羽田 | ー |
この計画を企画したのが2016年の秋、出発までに10カ月あるのでその間参加者間の絆深め、また意欲を維持するため2か月に1回程度の山行を行った。
コース図: エベレスト街道をBCに向かい、帰りはチョラ・パスを越えてゴーキョを廻り帰りはクムジュン、ターメーからコンデを
通ってルクラに戻る周回コースとした。
装備: 当初ロアドルポをキャンピングでトレックする積りだったが上記の事情で急きょエベレスト街道のロッジ利用に切り
替えたため、不要な装備もあった。
品 名 | 数 量 | コ メ ン ト | |
ズボン | 3 | 1枚を10日くらい使用した。速乾性素材ならば2枚で可 | |
フリース(厚手) | 1 | 使用しなかった。 | |
フリース(薄手) | 2 | 上部で行動中に使用した。 | |
パンツ | 5 | 1枚を3日くらい使用したが使い捨てパンツを2日使用して捨てるのもいいかも。 | |
Tシャツ | 5 | 平均すると1枚を4日くらい使用した。洗濯出来れば速乾性素材を3枚くらいで良い。 | |
カッパ上下 | 1 | 上着を3日間使用、ズボンは1日だった。上部では防風着として使えるので少し大きめがよい。 | |
靴下 | 5 | 1足を3日使用した。2泊するところで洗濯すれば3足でも良い。 | |
手袋(薄手) | 1 | 上部では行動中も使用した。 | |
手袋(厚手) | 1 | 使用しなかった。 | |
日除け帽子 | 2 | 麦わら帽子とレインハットを持参。上部では風を通さないレインハット、低いところでは風を通す麦わらを使用。 | |
帽子(キャップ) | 1 | キャップを持参したが途中で紛失した。結果的に | |
防寒帽子 | 1 | 使用しなかった。 | |
羽毛ジャケット(薄手) | 2 | 上部のロッジ内などでは重ね着して使用した。重ね着することで調整できるので便利だった。歩行中は不要。 | |
羽毛ズボン(薄手) | 1 | 上部ではロッジの中でズボンの上に着用した。 | |
トレッキングシューズ | 1 | ゴア使用で古くなくしかも足に馴染んでいるものがよい。 | |
サンダル | 1 | 軽るいサンダルをロッジなどで重宝した。 | |
ザック | 1 | 40Lを持参したが30くらいの軽いものでもOK。 | |
ボシェットなど | 1 | 貴重品を入れて常に身に付けるので軽い者。容量は出来れば1以上あると良い。 | |
ダッフルバック100L | 1 | ポーターが運びやすいのはフレームのないものが良い。鍵は予備も(ダイアル式も可) | |
シュラフ(日本のオールシーズン) | 1 | 使ったのは1夜のみだがそれでも3シーズンくらいで充分。 | |
シュラフカバー | 1 | ロッジなので使用しなかった。テントの場合は必要かも? | |
水筒(ナルゲン1L) | 1 | 朝晩にロッジでお湯を入れて使った。 | |
コップ | 1 | ロッジなので使用しなかった。 | |
パスポート | 1 | 残期間が半年以上。紛失対策としてナンバーを控えておいた。またコピーも持参した。 | |
顔写真 | 4 | トレッキング許可証用など予備も含めて持参した。 | |
ビザ | 1 | カトマンズの空港に用紙があるが事前に準備した。空港で$40(滞在30日)の印紙を購入して添付。顔写真 | |
翻訳機 | 1 | 英語が堪能のメンバーがいたので使わなかった。またスマフォで充分。 | |
ヘッドランプ | 2 | 使うのはロッジの中なので安価なもので可。失くしやすいので予備も。 | |
サングラス | 2 | 9月であり、緯度も低く、高所なので必須。予備も。 | |
カメラ | 1 | 今回は乾電池仕様を購入して持参した。SDカードは128GB。 | |
スマフォ | 1 | wifiのあるところがかなりあるのでラインなどで日本と連絡できた。 | |
ロールペーパー | 3 | 高所で乾燥すると洟が良く出るので3個使用した。 | |
タオル | 1 | 毎日使用。 | |
筆記具 | ー | ボールペン、小型ノート、ハサミ、書類カバー | |
歯ブラシ、歯磨き | 1 | 毎日使用。 | |
石鹸 | 1 | シャワーに使用した。 | |
ナイロンタオル | 1 | シャワーに使用した。 | |
髭剃り | 1 | 今回はハサミで切った。 | |
洗剤 | 5回分 | 1回分毎に小分けして持参。使ったのは1回のみであったが他のメンバーは10回近く洗濯していた。 | |
眼鏡 | 1 | 予備も持参 | |
ナイフ | 1 | 飛行機に乗るときは機内持ち込みしないこと。 | |
GPS | 1 | 高度測定やトレースのないルートで使用した。 | |
地図 | 1 | カトマンズでトレッキング地図を購入。 | |
予備電池(ニッケル水素) | 1ダース | ヘッドランプ、GPS、カメラに使用した。 | |
マルチコンセント | 1 | 大いに使用した。ネパールのコンセントはロッジやホテルでまちまちなので出来るだけマルチ。 | |
単四電池充電器 | 1 | 古いものだと時間が掛かるので高性能な物。 | |
USBコード | 1 | スマフォやタブレットなどに使用した。 | |
爪切り | 1 | 使用した。 | |
耳かき | 1 | 使用した。 | |
ビニールテープ | 1 | 使用しなかった。 | |
ガムテープ | 2 | ダッフルバックの穴を塞いだが隊で1個でよい。 | |
傘 | 1 | ロッジやカトマンズなどで使用した。 | |
細引き | 5m | 使用した。各自の個室で洗濯物を干す場合もあるので有効。 | |
ビニール袋(チャック付き) | ー | 数サイズ各数枚を持参し用した。 | |
股引(又は厚く緩いタイツ) | 1 | 寝巻の替わりやロッジの中ではこの上に羽毛ズボンを履くと良い。 | |
長袖シャツ | 1 | 寝巻など。 | |
乾電池式バリカン | 1 | 散髪と髭剃り。単四乾電池仕様がよい。 | |
ススガナイ歯磨き剤 | 1 | 水が無くても使用可。 | |
封筒 | 1 | チップや小物入れ | |
セロテープ | 1 | 封筒など閉じる。 | |
飴などのスイーツ | 適量 | 人家のあるところで小さな子供が「ナマステ~」と挨拶してくれる。挨拶を返しながら1個プレゼントする。 |
※赤字は有ると良いと思った物
食事: ロッジ泊なので食事はロッジのレストランで摂った。
最初は良いが日が経つにしたがって食が進まなくなる。
比較的食べられたのは
①茹でたジャガイモ(ボイルポテト) 朝早く出るときなど途中で朝食にする。ロッジがないときはこれを弁当替わりにした。
②シェルパスープ(ラーメンの上に野菜の具が乗っている)
③ヌードル(日本のインスタントラーメン) 日本味なので抵抗がない。
費用: 羽田を出て羽田に帰るまでの総費用は35万円と割安に仕上げることが出来た。 費用表参照
項 目 | 金 額 (一人分) | コ メ ン ト |
国際線航空件 | ¥71,640 | 羽田~カトマンズ往復 バンコク経由 タイ航空 eチケットで早割り |
入国ビザ | $40 | 30日以内ビザ |
トレッキング代金 | $2124 | ヒマラヤン・シェルパ・アドベンチャー社 |
チップ | $200 | ガイド1人、ポーター3人の合計 |
滞在費 | $165 | カトマンズでのホテル、食事など |
雑費 | $25 | ガイド宅訪問など |
合 計 | 約36万円 | レートは¥115/$で計算 |
高度順応:日本で富士山に各参加者が2回以上登って高度順応したためと最高点に達する前は泊地に付くと近くの丘などに
登って順応に務めたので所謂高山病になる人はいなかった。
健康: 高山病も含め生水は飲まない、生水で洗わないなどの注意で行動出来ないほどの下痢や風邪などに罹った人は
出なかった。但し便秘や軟便でトイレなどに気を使った人はいました。
品 名 | 数 量 | コ メ ン ト | |
風邪薬 | 使用せず。 | ||
解熱剤 | 使用せず。 | ||
整腸剤 | 使用せず。 | ||
下剤 | 軟下剤の方が良い。 | ||
下痢止め | 6回目で現地の菌に慣れたのか下痢はしなかった。 | ||
包帯 | 使用せず。 | ||
医療用手袋 | 他人の治療には感染予防に使用すること。特に血液に触れないこと。 | ||
マスク | 今回はモンスーンが明けきらず湿り気があったのでトレッキング中は使用しなかった。 しかしカトマンズの街中は埃や排ガスが酷いので使った方が良いときもあった。 |
||
天候: エベレスト街道はネパールの東部になり、モンスーンの影響をよく受ける地域である。
9月はモンスーンとポストモンスーンの狭間で曇が多くて快晴と言うのは数日しか無かった。
風物詩
植物: 以前の私の経験は春(3、4、5月)と秋(10、11月)で花時期の前だったり後だったためヒマラヤは花が少ないと思って
いたが今回はまだ少しモンスーンが残っている時期で標高の低いところも高いところも秋の花々が咲き誇っていた印象
で感動した。 花の写真参照
特に滅多に見られないと思っていたブルーポピーが4500m以上では普通に咲いていたし、色とりどりのリンドウが
一面に咲いている様に思わず「黄泉の国もようだ」と声を上げてしまった。(黄泉に行ったことは無いけど)
その他ではキノコは日本と同じもの?が沢山あって、登山道の脇で採取したものをロッジで調理してもらって食べたり
したのが今までにない経験で新しい一面を見た思いがした。
花の写真
動物:
人々:
地震の傷跡: 2016年5月の地震の影響はカトマンズの旧市街や旧宮殿の崩壊などで顕著に見られた。
また町の中の道路は舗装が剥がされ、水道工事などしているようで以前よりもガタガタ道になったと思った。
トレッキングで居中や山間部に入ると自身の痕跡は殆ど見られなかった。
町の様子: 牛や犬が減ってその意味では時代が進んでいるのも感じられた。